YAPC::Asia 2008 に参加してきました。

昨日、今日とYAPC::Asia 2008 に参加してきました。
500人という大きなイベントを運営して頂いている Miyagawa さん、竹迫さん、小山さんなどのスタッフの方々にたいへん感謝いたします。
最近は RubyGaucheなどPerl以外のコミニュティーで目立ってる私ですが ^^; 初めて参加したOSSコミニュティーが Shibuya.pm の私には、Perl コミニュティーはとても落ち着く場所です。


印象に残ったセッション:

Moose

初日から海外組がやたらと ムー〜ス、ムー〜スと言っていて、何だろう?? と思っていたのですが。 Moose は Perl5 のモダンなオブジェクトシステムでした。
Danさんの話では2年前ほどに出来たらしいのですが、最近にやっと使われるようになって来たそうです。

Moose は 従来の Perl5のオブジェクトシステムのような 不細工 (!?) なものではなく、かなりエレガントに記述できたり Role という Rubyのmixinのようなものをもっています。
そして、CLOS(Common Lisp Object System)やSmailltalk のようにクラスはメタクラスインスタンスという構造になっていてメタクラスメソッドを再定義する事で、オブジェクトシステムに手を入れられる MOP(Meta Object Protocol)を持っています。

実は、私は Perl5のオブジェクトシステムは好きではないのですが Moose は使いたいと思いました ^^)
また、Perl5の上でこのようなオブジェクトシステムが出来てしまうのはPerlの底力でしょうか?

詳細は id:hiratara さんの YAPC::Asia 2008 Tokyo 2日目をご覧下さい。

Perl Is unDead

最後のセッションでした。 Perl のお祭りなのに こういうシリアスな話題を話せるというのは凄いと思いました。

私の英語力では、理解できない部分が多々ありましたが、内容はたぶん:


世間では「Perl は死んだ」 「PerlCOBOLのようだ」 などとささやかれています。
しかし、実際には CPAN(Perlのライブラリー)の登録数は指数関数的に増加しています。


Web(インターネット)というビックバンが起きたときに、Webアプリに適した言語は Perl しかありませんでした。
Python,PHP,Ruby,Javaといった言語はビックバンの時点では存在しませんでした。
そして、 Perl は Web 1.0の主役になりました。


しかし、 Web2.0 では PHPRubyが立役者になりました。 現在 Webの世界は Perl 以外にも PHP,Ruby,Java,C#... のような言語が存在し、Perl はそれら言語の中の1つにすぎなくなりました。
また、昔のような 牧歌的なプログラミング (Fork Programing)の時代は過ぎ、フレームワークなど複雑な世界になってしまいました。ネットの利用者がちょっと頑張ってプログラマーになれた時代は、終わったのかも知れません。
または、そういう世界は PHP に行ってしまったのかもしれません。


PerlPerlを愛するたくさんの人の集まる Social Club を作り上げました。
しかし、そこには他の言語を愛する人たちには入りにくい世界になってしまったのかもしれません。
その結果、他の言語を使う人たちから 「Perl は死んだ」と言わせているのかもしれません。


Perlを愛する人たちは、
次の時代にも素晴らしいアプリケーションを作り続けましょう。
また、PHP がどのレンタルサーバーでも簡単に使え直ぐにアプリが作れるのを見習うべきです。
そして、来るべき Perl6 を成功させましょう。
CPANの依存関係の問題も解決しましょう。

そして、Perlの世界以外の人に向け、よりたくさんの発言をすべきです。


というような事を話していたのだと思います。


こんな話が出来るPerlのコミニュティーにとても感動しました。