エンタープライズ Rails ―企業ユーザのためのWebアプリケーション設計術
やや難しい内容ですが、今または将来に設計するRuby on Railsのシステムが、長く使われ、その間に成長していくと予想できるばあいは必ず読むべき本です。
エンタープライズ Rails ―企業ユーザのためのWebアプリケーション設計術
- 作者: Dan Chak,高井直人,笹井崇司
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2009/07/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本では「エンタプライズ」と呼ばれるような領域・・・ 長く使われ、その間に成長し、大量のデータが蓄積されていくシステムを、Ruby on Railsで構築するさいに考慮しなければならない事に付いて、サンプルコードを交え解説しています。
さらに、 そのアプローチはRuby on Railsでよく語られているシンプルなルールとは逆の、強固なシステム(それがエンタプライズ?)作りの方向からデータベース設計や、SOAを語っています。
たとえば、8章ではRailsでは避けている、複合キーの優位性に付いて語っています。また4,5章ではデータベースが持っている、検査制約、参照制約などを使い、たとえプログラムにバグがあってもデータベースの整合性が保たれるようにすべきだと語っています。
この本で語られている事は、Ruby on Railsのレールからは外れる部分もあり、Ruby on Railsの良さを活かせなくなるかもしれませんが、エンタプライズ領域で長年培われてきたこれらの技術・手法は、システム拡張性を高めたり、大量のデータの整合性を保ったりできるメリットがあり、学ぶ価値が充分にあります。とくにWebアプリの中で育ってきたエンジニアは学ぶべき本だと思います。